ウチダザリガニで液肥*堆肥に続き美幌博物館*「新たな活用法探る」

2009 年 8 月 26 日
北海道新聞

美幌博物館は25日、町内の川で駆除した特定外来生物ウチダザリガを使って液肥作りを始めた。今年6月の堆肥(たいひ)に続くもので、担当者は「ウチダザリガの新たな活用法を探りたい」と話している。

 博物館はザリガの殻に含まれるキチン質や窒素、リンなどの肥料成分に着目。細かく砕いたザリガに米のもみ殻や米ぬか、おからを混ぜ、米袋で発酵させて堆肥を作った。ハツカダイコンで栽培試験を行った結果、ザリガ入り堆肥で育てた1本当たりの平均の重さは、「なし」の約2倍だった。

 そこで次は、スプレーでも散布できる液肥を作ることにした。コンポスト(生ごみ堆肥化容器)に、ザリガ約8キロ(約1700匹)と堆肥約200グラムを入れ、屋外の日陰に置いた。堆肥に含まれる微生物の作用で発酵が進み、約半年後には液肥になる。容器内部は2層に分かれているため、下部から液肥だけを取り出せる。町田善康学芸員は「野菜の葉に吹き付けるなど、追肥にも使えるのでは」と期待する。

【写真説明】コンポストにウチダザリガを入れ、約半年間発酵させて液肥にする



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