推定250歳のカメ、インドの動物園で死亡

AP通信 2006年03月27日

インド、コルカタ(旧カルカッタ)発――推定年齢250歳というアルダブラゾウガメが肝不全のために当地の動物園で死亡したと、インド当局が23日(現地時間)に発表した。

このアルダブラゾウガメは、18世紀半ばにイギリスによるインド支配の基礎を築いた有名な英陸軍将校、ロバート・クライブのペットだったと、西ベンガル州の大臣は述べている。

地元の関係者によると、このカメは「アドワイチャ」(Addwaitya)――ベンガル語で「唯一のもの」という意味――という名前で、世界で最高齢の動物だったということだが、科学的根拠は示されていない。

「歴史的文献には、このカメは、東インド会社のイギリス人将校、ロバート・クライブのペットで、その広大な屋敷で数年間を過ごしたと書かれている。その後、およそ130年前に動物園に連れてこられた」と、西ベンガル州環境森林省大臣のジョゲシュ・バーマン氏は述べた。

「われわれの手元には、このカメが150歳を超えていたことを証明する文書がある。だが、信頼できる筋からの文書など、その他の証拠をつなぎ合わせてみると、このカメは250歳を超えていると思われる」と、バーマン氏は述べた。

バーマン氏は、このカメの幼年期については詳細な記述が残されていると述べ、それによるとこのカメはイギリス人水夫によってセイシェル諸島から持ち込まれ、当時東インド会社内の軍隊で頭角を現わしていたクライブに贈られたとみられると語った。

23日、カメがいなくなった動物園の囲いは物悲しい雰囲気に包まれていた。

「われわれにとって悲しい日だ。あのカメがいなくなって、これからはとても寂しい思いをするだろう」と、動物園の飼育係は述べた。

アルダブラゾウガメは、インド洋のセイシェル諸島にあるアルダブラ島で発見された。平均体重はおよそ120キログラム。この種のカメはすべての動物の中で最も長生きだと考えられており、100歳を超える個体も多い。