光る観賞魚を違法に販売 環境省、2業者を指導
2007 年 4 月 25 日
産経新聞

 遺伝子組み換えにより体が蛍光色に光る小型の観賞魚が、国の承認を得ずに輸入されてペットショップで販売されていたことが分かり、環境省は24日、業者に回収などの措置を求めるとともに、文書で再発防止を指導したと発表した。

 販売されたのは、サンゴからとった赤色蛍光タンパク質を組み込んだ「ゼブラダニオ」という体長4センチほどの淡水魚。

 海外では米国や台湾の企業が生産、販売しているが、日本国内では遺伝子組み換え生物の使用を規制した「カルタヘナ国内法」の承認を得ておらず、販売が禁止されている。

 同省の調査によると、さいたま市の卸売業者「ダイフク・インポートサービス」が昨年、350匹をインドネシアから輸入。神奈川県綾瀬市の小売店「JET」で約100匹が販売された。いずれの業者も「遺伝子組み換え生物とは知らずに販売した」と話しているという。

 環境省の指摘を受けて2業者は既に販売を中止。川など野外に放出された場合、在来種との交雑などで生態系を乱しかねないことから、店舗に張り紙を出すなどして販売した魚の回収を進めている。