「環境サミット」で訴えたい*洞爺湖の外来種ザリガニ 駆除
2007 年 7 月 2 日

 【壮瞥】来年夏、北海道洞爺湖サミットの舞台となる洞爺湖で一日、ボランティアダイバーらによる特定外来種のウチダザリガの捕獲作業が行われた。

 駆除方法を探る環境省北海道地方環境事務所の試みで、昨年に続き二度目。ボランティアダイバー十人が環境コンサルタント会社のダイバーと湖に潜り、約二時間で六百匹以上のザリガを捕獲した。環境省洞爺湖自然保護官事務所は「予想以上の多さ」と驚く。ザリガの生態に詳しい道立稚内水試の川井唯史・資源増殖科長によると、ウチダザリガは希少な魚の卵を食べたり、在来種のニホンザリガを駆逐する懸念があるという。

 湖の中島では六月、江別市のNPO法人アース・ウィンドが募ったボランティアによる外来植物のアメリカオニアザミの除去も行われた。同事務所の鈴木祥之・自然保護官は「サミットを機に、外来種問題や洞爺湖での環境への取り組みを知ってもらいたい」と話す。

【写真説明】ボランティアダイバーらによって駆除されるウチダザリガ。後方は中島=1日、洞爺湖畔