外来のザリガニ駆除めぐり討論*洞爺湖でフォーラム
2008 年 1 月 14 日
北海道新聞

 環境省は十三日、胆振管内洞爺湖町で、特定外来生物のウチダザリガニをテーマとした「ザリガニフォーラム」を開いた。環境問題が主要議題となる北海道洞爺湖サミット(七月)を前に、地域住民らが生態系などについて理解を深めた。

 ウチダザリガニは北米原産。戦後に食用で持ち込まれ、絶滅危惧(きぐ)種のニホンザリガニや魚類など在来種の生存を脅かしている。洞爺湖では二○○五年に確認されて以来、同省が駆除しているが、個体数は増え、生息範囲も広がっている。

 フォーラムでは洞爺湖、支笏湖、然別湖での繁殖の実態が紹介された後、研究者や地元行政の担当者ら五氏が、今後の駆除のあり方をめぐってパネル討論。「ウチダザリガニを完全に駆除するのは現実的に無理。分布域を広げないための効率的な取り組みが必要」「子供たちに自然の仕組みを伝える『環境教育』が不可欠だ」といった意見が出された。



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