ザリガニから考える環境保全 洞爺湖でフォーラム 外来種152匹駆除
読売新聞社
2008 年 1 月 14 日

写真=外来種のウチダザリガニを手づかみで駆除するダイバー(13日、洞爺湖で)

◇北海道洞爺湖サミット

 ◆外来種「ウチダ」152匹駆除

 洞爺湖で増殖する特定外来種のウチダザリガニを通し、環境問題を考える「洞爺湖ザリガニフォーラム」が13日、洞爺湖町の洞爺湖ビジターセンターで開かれた。

 7月の北海道洞爺湖サミットをにらみ、環境省北海道地方環境事務所が企画したもので、住民ら約100人が参加。ボランティアのダイバー7人による潜水駆除作業も披露され、わずか1時間で計152匹のウチダザリガニを駆除した。

 フォーラムでは、外来生物問題に詳しい酪農学園大の吉田剛司准教授が「洞爺湖のウチダザリガニは爆発的に増えるタイミングにあり、すでに生態系に負の影響を及ぼしている。行政や民間、研究者などが連携して、継続的に駆除していかなければならない」と訴えた。

 会場では、専門家や地域住民らの活動報告やパネルディスカッションが行われたほか、この日捕獲したザリガニも展示された。同事務所の加藤康大・自然保護官補佐は、「水温がわずか4度程度でこれだけ多くの個体を捕獲できたのは予想外。洞爺湖全体の環境保全活動に弾みをつけたい」と話していた。

 

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