東京・広尾にあるフランス料理店・アラジン(TEL03・5420・0038)に入ったところ、ザリガニ料理があるではないか。その昔、田んぼや沼に数多く生息。田舎で育った少年時代によく捕えて遊びました。子供たちだけで塩ゆでにして食べた秘密の味なんス。
それがなぜ高級料理に? オーナーシェフの川崎誠也さんは、「フランスではエクスビスと呼ばれ、一般的な高級食材です。お客さまからはおいしいと評判も良いですね」。
北海道のウチダザリガニを使用。味の方はってーと、殻でとる出汁に特徴があり、カニとエビを合わせたような味でなかなか美味。そもそも外来種のザリガニは昭和初期に米国から食用として輸入。しかし繁殖力の強さからたちまち日本で野生化し、在来種のニホンザリガニを駆逐するなど生態系に悪影響を及ぼす厄介者になった。そんななか、17年ほど前に北海道の阿寒湖漁業組合が漁業権を取得し、出荷を始めたところ全国の仏料理店などから注文が殺到。以来年間4?5トンの漁獲高を誇る阿寒湖名物になったという。
今が旬。自分で捕って食っちまおうと思いきや、「ウチダザリガニは2年前に特定外来生物に指定され、生きたまま持ち去るのは違法です」と環境省。およよ、そこまで高根の花になっちまったんすか?!(汗)。