青色ニホンザリガニ売買 網走地方に生息の希少種 保護条例制定を検討

2009年12月17日
北海道新聞

インターネットオークションで売買されていた青色のニホンザリガニ(3匹とも)

 網走地方に生息する希少な青色のニホンザリガニが、インターネットのオークションサイトで高値で売買されている。保護条例などはなく、生息する沢では青色のザリガニは減少。専門家は「希少種の未知の生態解明の手がかりが失われる」と懸念し、保護条例制定の動きも出てきた。

 北海道新聞の取材によると、9月中旬、あるオークションサイトでは「ニホンザリガニ ブルーペア抱卵可能サイズ」「北海道産ニホンザリガニのコバルトブルー(現地採取)」など、出品したザリガニをPRするタイトルと写真付きで計5件が掲載されていた。

 出品していた網走管内美幌町の男性会社員(36)は「網走市内の沢で捕った」と話し、「今年3月から11月までに全国の50人以上に約200匹を売った。収入は80万円以上」と証言した。

 これまでの最高値はオス2万円、メス3万9千円。落札者は中学校の理科教諭や医師、弁護士らで、男性は「捕獲が法律で禁止されているわけではない。護岸工事などの方がよっぽどザリガニを減らしているのでは」と話している。

 希少な青色ザリガニの保護が全くされていない現状に、研究者からは網走市議会に保護条例制定の請願が出され、来春をめどに捕獲や流通を禁止するよう議会も動きだした。

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