真っ赤な用水路…アメリカザリガニ数千匹現る 岡山
2010年10月14日
朝日新聞
用水路でうごめくアメリカザリガニの群れ。エサも穴も見あたらない場所に、なぜ?=11日午後2時、岡山市東区神崎町
岡山市東区神崎町の用水路に、突然、大量のアメリカザリガニが現れた。少なくとも数千匹がいたとみられ、網を持った親子連れや研究者、報道陣が集まる騒ぎとなった。
ザリガニが目立ち始めたのは先週半ばという。近くの主婦実兼喜志子さん(71)は「7日の夕方、数え切れないほどのザリガニを散歩中に見た」。近所で鮮魚・仕出し店を営む奥山和江さん(53)は「9日午後には、用水路の底を一面真っ赤に埋め尽くしていた。何万匹という数だった。こんなの初めて」。
うわさを聞いた子どもたちが釣ったり網ですくったりしたせいか、11日時点でかなり減っていたが、それでも用水路のふたの下を中心に、体長10センチ前後の真っ赤な姿がウヨウヨ。岡山野生生物調査会員が数えたところ、約100メートルの範囲に千数百匹がいた。
用水路はコンクリート張りで、上流は近くの川に、下流は水田につながっている。調査会事務局長で関西高校教諭の吉鷹一郎さん(56)は「こういうのは初めて見た。原因はよくわからない。ミステリーですね」と驚いていた。
アメリカザリガニは北米原産で、昭和初期に食用ガエルのエサとして国内に持ち込まれた。池や水田など泥底で流れの少ない水辺を好む。