2018年6月18日


青いザリガニ、繁殖を初公開 室蘭水族館、もうすぐ孵化


腹部に卵を抱いた青色のニホンザリガニ=室蘭市立室蘭水族館

 室蘭市立室蘭水族館が、希少な青いニホンザリガニの繁殖を初めて公開している。入り口近くの水槽で、孵化(ふか)間近の卵を抱いた様子を見ることができる。卵は20~25日ごろに孵化し、1週間後には80匹ほどの赤ちゃんが泳ぎ出すという。
 ニホンザリガニは日本固有種で、道内と東北地方北部に生息する。レッドリストの絶滅危惧2類。体は暗褐色だが、青色が千匹に1匹ほどいるという。
 同館は2012年に青色を捕獲し、翌年には困難とされる繁殖に成功した。毎年、育ったザリガニを展示しているが、孵化の様子の公開は今回が初めてだ。
 展示する個体は体長7センチほどのメスで推定9歳。自分で掘った奥行き50センチほどの巣穴で、80個ほどの青い卵を腹に抱えている。飼育を担当する大西勲さん(74)は「月末以降には5ミリほどの赤ちゃんが親にまとわりついて泳いだり、腹の下に逃げ込んだりする様子が観察できます」と話す。