青いザリガニ
飼育データ
水温 フロリダ産だけあって、やや暖かい水
(22〜29度、ベストは26度ぐらい)
pH 7.0〜9.0
餌 他のザリガニ同様、雑食性のため、沈降性の熱帯魚の餌、
シーフード、ブラインシュリンプ等
性格 攻撃性はマイルド。
十分な餌を与えていれば、あまり共食いはしない。
成長 成体は十数センチになる。
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商品名はエレクトリック・ブルー/ブルー・フロリダ
アメリカでは、「フロリダ・ブルー」ではなく、「エレクトリック・ブルー・クレイフィッシュ」「ブルー・フロリダ・クレイフィッシュ」という商品名(インボイス名)で売られている。
また、アメリカではブルー・クレイフィッシュ(青ザリガニ)といえば、通常このフロリダ・ブルー を指す。
マロン、ヤビー、レッドクロウといったオーストラリア産ザリガニの青個体が豊富だった日本のショップに比べ、少なくとも街のショップを見る限り、アメリカはかつての日本ほどオーストラリア産ザリガニの青固体が豊富でないが、これはオーストラリアとの距離という地理的条件によるものと思われる。
P. alleni それとも P. paeninsulanus ?
アメリカでは、学名をProcambarus alleni とするショップと、Procambarus paeninsulanus とするショップの2系統が混在し、混乱が生じているようである。
しかし、ワシントン支所の飼育の結果、通信販売のFish U2から購入した個体とその他から購入した個体との間では、繁殖できないことが判明した。交尾後、いわゆるメスのカラ撃ちは発生するものの、決して孵化することはなかった。外見は殆ど同じで識別が困難であるが、Fish U2のオスの個体のハサミは、他のオスの個体のハサミに比べ、真ん中部分の太さが極めて僅かではあるが心持ち細いように見えなくもない。
ワシントン支所の結論として、Fish U2で販売しているのがProcambarus paeninsulanusであり、その他で販売しているのがProcambarus alleniである。現在日本で流通している個体は、Procambarus alleniであるが、かつてフロリダ・ハマーとして輸入された個体はProcambarus paeninsulanusであったと推測している。
メスのプロテクトに関して
アメリカにおいて「エレクトリック・ブルー・クレイフィッシュ」のメスがプロテクトされているのは、かつての日本と同様であり、ショップでは一般的にオスしか扱っていない。
しかし、Procambarus paeninsulanusはプロテクトが強固で決してメスを流出させないのに対し、Procambarus alleniは極く稀に選別ミスが生じてメスが誤って流出することがあった。ワシントン支所においても選別ミスによるメスを数匹収集して2001年の段階で繁殖に成功した。
アメリカにおいて得られたメス個体群を、2002年にM氏が日本に導入した(もちろん合法的に)ことは、現在の日本のブリード状況に寄与しているものと思われる。すなわち、現在日本ではフロリダ・ブルーのブリードが広く行われているが、M氏の導入した個体の系統を引くものが少なからず存在するものと考えている。そして、業者は日本向け輸出でメスをプロテクトするインセンティブを失って久しい。