ワシントンの中心部から12マイル(約20キロ)以内にある熱帯魚屋は13店ある。
チェーン店である「Pets Mart」が5店「PETCO」が7店と、「Totally Fish」である。
なにごともデカいアメリカである。「Pets Mart」や「PETCO」は、通常大きなショッピングモールに巨大な店を構えている。魚だけでなく、犬猫、小動物、鳥、爬虫類なと全てのペットを対象としているが、店の大部分は、生体よりも装置や道具といったハードが占めている。
先日、「Pets Mart」アレクサンドリア店に行ってきた。熱帯魚はポピュラーなものしか置いておらず、マニアックな魚はない。ましてや、ザリガニのようにマイナーなものが、置いてあるわけがない。「PETCO」タイソンズコーナー店にも行ったが同じ状況であった。
Totally Fish」は、ワシントンの中心部から北に12マイルほど行ったレイヒルという所にある。
魚種の豊富さはワシントンで一番と宣伝しているだけあって、「Pets Mart」よりは充実している。それでも、東銀座の「パウパウアクアガーデン」よりは劣る。店員はオタクっぽい。
肝心のザリガニであるが、「エレクトリック・ブルー・クレイフィッシュ」の水槽があった! フロリダ・ハマーのことである。ところが、水槽の中を覗くと、1匹もいないではないか!店員のところへ行き、いつ入るかと尋ねると、「入荷したら、入る。」というあたりまえの返事が返ってきた。変な店員サン!
店内には、他に単に「クレイフィッシュ」という札のついた水槽があり、地ザリと思われる褐色のザリガニが売られている。種類はわからない。1匹2ドルである。90センチ水槽に数匹しか入っていないところをみると、大型肉食魚の餌用ではなく、鑑賞用であるようだ。東京のショップで大型肉食魚の餌用に売られている哀れなアメリカザリガニに比べて何と幸せなザリガニたちであろうか。数日後、また行ったら、この水槽の中には何もいなかった。地ザリを買っていく人がいたようだ。

更に1ヶ月後、再び偵察に行くと、「エレクトリック・ブルー・クレイフィッシュ」がいるいる。1匹づつ別けて別々の熱帯魚水槽で熱帯魚と混泳させている。10水槽10匹ほどいる。そして、よく見ると、メスがいるではないか! オスはヤットコのように細長いハサミであるが、メスはペンチのようにやや丸みを帯びたハサミなのですぐにわかる。結局メスが2匹もいた! プロテクトをやめてしまったのであろうか、それとも判別ミスか? いずれにせよ、1匹19.99ドルのメスを2匹ゲットして意気揚揚と引き上げた。
アメリカは広い! 12マイルも車を飛ばして行って、売り切れじゃ、やっぱり通信販売がはやるわけだ。
フロリダ・ハマーを扱っている業者は結構ある。例えば、Aquarium Fishでは$18、Fish U2では$20.83、Nautilus Aquarium Shopでは$11である。
もっともザリガニが充実しているのは、Sandfire Dragon Ranchで、ヤビー、レッドクロウ、マロン、ゼブラ、フロリダ・ハマー、オレンジザリガニ等々9種類のザリガニを扱っている。
中には、「Bluecrayfish.com」のドメイン名を取得し、ニューヨークの地ザリの青個体を個人販売している変なオジサンもいる。

試しに、Fish U2でフロリダ・ハマー1匹とハマーの原種4匹をOn-Lineで注文してみた。ちなみに原種は1匹たったの1.5ドルである。すぐに梱包費と輸送費を見積もってイーメールが返ってくる。それでOKとメールを打つと、USPのOne-day deliveryでザリガニが送られてきた。さすがに仕事が速い! 原種のオスメス内訳をチェックすると、オス2匹メス2匹であった。
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Pets Mart と PETCO
(2001〜2002年)