The Fisheries WA Aquaculture WA - Farming MarronPearling and Aquaculture
T はじめに
U 産卵〜幼体確保
V 養殖環境
W 養殖槽
X 餌
Y 成長及び健康
Z 収穫、出荷及びマーケティング
[ ウエスト・オーストラリア州における養殖の可能性
\ 参考文献
] その他の情報

  V 養殖環境

A Marron他の淡水ザリガニ種とは異なり、マロンは干ばつを逃れるための「掘り」は行わない。このため、池の側壁を破壊されることなく、養殖を容易とする。(モリシー1992年a論文) しかし、マロンはヤビーのように環境の変化に対し強くはない。マロンは、摂氏12.5度以下では成長せず、摂氏24度で最も良く成長する。それ以上の水温では、マロンの成長は急激に低下し、水底の日中平均水温が摂氏30度以上では死に到る。(モリシー1990年論文、1992年a論文) マロンの棲息域より北(南半球であることに注意)であっても、風により持続的に冷却される場所では、養殖は比較的うまくいく。マロンは真水から15pptまでの塩水に耐えられる(ただし繁殖までするわけではない)が、養殖には低い塩分が好ましい。塩分が6〜8ppt以上になると成長率が低下する。(モリシー1990年論文)
マロンは、一般に、pHが7.0〜8.5の水に棲息している(モリシー1976年a論文)が、pHが6.0〜9.0の池で養殖が比較的成功している。藻が発生しすぎるとpHが高くなりすぎたり溶存酸素量が不安定になったりする。溶存酸素量は6ppm以上を維持すべきであり、3ppm以下になるとマロンにストレスがかかる。マロンは低溶存酸素量に弱いので、適切な溶存酸素量を維持するとともに水底に不用物が滞留するのを防ぐため、エアレーションを用いることを強く推奨する。(モリシー1984年論文、1990年論文) このマロンの適応水質のデータは、成体槽の設計や管理に応用される。

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