覆面座談会 第8弾!

おことわり
本コーナーは、実際に行われた議論を再現したものですが、ざりがに.COM運営者の意見を反映するものではありません。

日時:2009年8月6日
場所:東京 渋谷区某マンションの一室
参加者:A氏、B氏、C氏、D氏(各氏とも匿名希望)



B氏「神宮花火、いよいよ始まりました。ここは花火見物に最高の場所ですね。高いカネを払って、サッカー場や野球場で見るのが、馬鹿らしい・・・。」

A氏「さて、本題に入りましょうか。いよいよ政権交代が現実味を増してきましたが、政権交代により、ザリガニ政策も多少は変わりますかね?」

C氏「変わらないでしょう。ネクスト○○大臣をはじめとするセンセー方にザリガニ愛好家がいるという話は聞いたことがありませんから・・・。ただ、ネクスト○○副大臣のツルネンさんはフィンランドご出身ですから、ザリガニ・パーティーは大好きなはずです。これが吉と出るか、凶と出るか・・・。」

D氏「ザリガニ政策のような行政の末端部分は、相変わらずお役人様の独壇場でしょう。いくら官僚政治の打破だの終焉だのと言って、100人規模のポリティカル・アポインティーを行政府に送り込んでも、○○省に送り込まれるのは高々10人以下。やはり無理でしょう。」

A氏「今日の産経新聞1面トップに、「○○省が「随契隠し」」という記事が、大々的に出ていましたね。○○省は、平成18年に、随契比率が93%と全府省の中でトップ、天下り先である公益法人に随契という形でカネが流れているという事実が表面化し、大きな批判を浴びました。その後、総合評価方式によって、随契を減らし競争的契約を増やしているように見せましたが、その実態は、総合評価方式の約7割が1者応札で、「随契と変わらない○○省の契約実態が明らかになり、「随契隠し」との指摘も出ている。」とあります。」

C氏「○○省の天下り法人49団体の中で、最も随契が多かったのは「自然環境研究センター」で、27億円ものカネがつぎ込まれていたことが、前回の批判で明らかになりました。「自然環境研究センター」には、自然局長が天下っており、一般国民の平均年収より1ケタ多い給料が支払われていたわけですが、この「自然環境研究センター」がやっていることと言えば・・・。以前この座談会でも話題になりましたよね。」

B氏「はい、はい。ネット・オークションを監視して、特定外来生物法違反の疑いのあるものを捜査当局に通報していた団体です。法律違反である特定外来生物の売買を通報するのは一向にかまいませんが、そうではない未判定外来生物の売買まで捜査当局に密告している実態が明らかになりました。」

D氏「特定外来生物であるウチダザリガニの売買は違法なので直ちにお縄となりますが、未判定外来生物であるフロリダ・ブルーの売買は、国内ブリードものであれば違法ではなく合法であるはずです。そのような未判定外来生物の売買まで捜査当局に密告して捜査を促していたというのであれば、ザリガニ愛好家へのイヤガラセとしては度を超していますよ。むしろ、天下り先の仕事を作るための仕事としか思えませんねえ。」

C氏「「自然環境研究センター」の寄付行為には、設立目的として「自然環境の保全に関する情報の収集整理及び提供」とありますが、これに基づいて密告をせっせとやっていたということになりますね。国民の血税の中から自然環境保全調査費がこんな形で使われるのは、納得いきません・・・。」

D氏「特定外来生物法を作ったのは、○○省の自然局ですが、そのトップである自然局長が天下っているというのは、あまりにも露骨すぎますよ。立法の真の目的は、やっぱり、天下り先を確保することだったのかと国民は思うのではないですか・・・?。」

B氏「エコ・ビジネスの盛隆に乗って、いまや○○省はウハウハですよ。まさに絶好調!」

A氏「民主党のT議員らがこの点を国会でも取り上げて○○省を叩いていましたから、政権交代でこういうセンセー方が○○省入りすれば、多少はザリガニ政策も良くなるのでしょうかねえ・・・?」

D氏「北海道では、○○省が旗振り役となって、ウチダザリガニの大量殺戮のシーズン真っ盛りです。ボランティアなどを使ってやっていますが、殺しても殺しても根絶できないというのが実情のようですね。投入されるマンパワーとコストも馬鹿になりません。まさか、これも天下り役人の食いぶち作りではないでしょうね?」

B氏「厳しい生存競争をしているザリガニを間引いているわけです。結果として、残ったザリガニの生存競争を楽にし、繁殖を容易にしているだけのことですから、根絶は無理なのでしょう。」

C氏「やはり、飼養、保管、運搬、輸入、譲渡し、譲受け、引渡し、引取り、放つこと、全てを禁止したうえで、防除をすれば根絶できるだろうと考えた特定外来生物法の設計思想が稚拙だったと言わざるをえません。」

B氏「殺したウチダザリガニの大量の死骸の処分に困って、肥料にする試みが始まったという記事を読んで、ムゴイことをするなあというか、モッタイナイことをするなと思いました。フランスめしやイタリアめしでは、高級食材として珍重されているのですから、何故そのような利用がなされないのでしょう? 肥料にされるよりは、高級食材になって人々に喜ばれた方が、ウチダザリガニとしても本望だと思いますが・・・。」

C氏「ポイントはそこなんですよ。特定外来生物法で、運搬、保管、引渡しなどは禁止せず、放つことだけを禁止し、食材としての利用はむしろ奨励すれば良かったのです。そうすれば、人々は金になるから一生懸命捕獲するし、グルメは一生懸命食べる。漁師さんも一生懸命捕獲する。運搬、保管、引渡しまで禁止しちゃったら、捕らえたウチダザリガニを市場やレストランに運ぶこともできなければ生簀に入れておくこともできない。そもそも売買が出来ない。」

D氏「お役人様は、そういう経済原理というか人の営みを利用した防除策というのが苦手でね・・・。いつの時代でも、頭から人々を押さえつけるという、直接的な取締りや規制というのがお役人様の発想なんですよ。」

B氏「○○省のお役人様は、ザリガニなんて、どうせ下等動物だと思って馬鹿にしているんでしょうけど、どうして、どうして・・・。ザリガニは、他ザリガニの顔を顔面認識していることが確かめられています。我々人間が他人の顔の違いを一人一人識別しているのと同様に、我々にとっては同じに見えるザリガニの顔も一つ一つ個性があるらしく、それを識別しているのです。これは下等な動物には見られない能力です。」

A氏「また、ザリガニは社会性を有しており、集団に入れると、直ぐに自分の実力がその集団の中でどのレベルにあるかを悟って、自分より上位にある者に対して、いたずらに闘いを挑んだりしません。こうして集団の中の社会的平穏が保たれているのです。人間と同じですよね、下等動物とは思えません・・・。」

C氏「そりゃあ、五大陸が一つにくっ付いていたパンゲアの時代から、殆ど姿を変えずに行き続けてきたわけですから、ザリガニは思いのほかシタタカでしょう。恐竜の出現以前からこの地球上に住んでおり、恐竜が絶滅した後も生きのびてきたのですから・・・。」

B氏「パンゲア時代は、ニホンザリガニの原産地である日本とウチダザリガニの原産地である北米西海岸北部は、すぐお隣さんだったのではないですか? その後、ウチダザリガニ生息域は北米プレートに乗ってどんどん遠ざかってしまい、太平洋を間に隔てるまでになってしまった・・・。」

D氏「どうりで、ニホンザリガニとウチダザリガニは似ていると思いましたよ。大きさの違いはありますが、アメリカザリガニよりはよほど近種に見えます。パンゲア時代はお隣さんだったのであれば、納得がいきますね。」

A氏「確かに、ニホンザリガニはCambaridae(アメリカザリガニ科)ではなくて、ウチダザリガニと同じAstacidae(ザリガニ科)ではないか? という異論が出ています。」

B氏「何しろ、ニホンザリガニがCambaridaeに分類された19世紀には、DNAの比較なんぞ夢想だにしなかった時代で、分類を行う欧米の学者のもとまで生きたニホンザリガニを運ぶことさえ困難でした。イラストか白黒写真か、良くてホルマリン漬けのザリガニを見ることしかできなかった時代ですから・・・。」

D氏「今の日本では、一方は保護の対象となり、他方は大量殺戮の対象となって、運命を異にしてしまいました。元はといえば、ウチダザリガニは、我が国水産業振興のため、日本政府に連れてこられ放流されたたものですが、今となって、その子孫たちが日本政府に迫害されているわけですね。何となくアフリカ大陸から連れてこられた黒人奴隷とその子孫であるアフリカン・アメリカンの運命に似ています。」

A氏「ニホンザリガニは、最も古いタイプのザリガニのようですね。原ザリガニとでも言いましょうか・・・。遺伝子を分析したところ、北半球に分布するザリガニの起源は、北海道に生息するニホンザリガニに行き着くという記事を読みました。ぜひ、今後もずうっと生き延びてもらいたいものです。」

B氏「ニホンザリガニを今後も生き続けさせるためには、よほどうまくやらなければなりません。あわよくば天下り先も確保しようという下心のある人々にやらせていては、最適解は出て来ないでしょうね。」

D氏「ニホンザリガニの個体数の減少の一番の原因は、人間による自然環境の破壊です。いくらウチダザリガニを駆除したところで、根本的な解決にはなりません。発想の転換が必要だと思います。」

C氏「はい。そうでないと、トキの二の舞になることは目に見えています。○○省がやったトキ保護の歴史を顧みれば、まず、個体減少の一番の原因は人間による自然環境の破壊であるという根本原因に手をつけぬまま、日本産トキにこだわり、しかも佐渡にこだわった・・・。その結果、「キン」を最後に日本産トキは絶滅した・・・。」

B氏「生物学的には中国産トキと日本産トキは同一種なのですから、もっと早くに中国産を導入すればよかったですね。日本産が絶滅してから中国産を導入しましたが・・・。これでは、日本軍が繰り返し行った戦力の逐次投入という過ちそのものです。」

C氏「それに、佐渡にこだわっていますが、佐渡で自然に放たれた中国産メスたちは、結局本州に飛んで行ってしまった・・・。何も佐渡にこだわることなく、繁殖に最も適切な自然環境のある場所を日本全体の中から探すべきでしょう。」

D氏「ニホンザリガニの本州移植という考え方がありますが、移植先の生態系が崩れるとか何とか言って○○省のお役人様たちは反対するでしょうね、頭の固い方々ですから・・・。しかし、イギリスで個体数の減少が危惧されているホワイト・クロード・クレイフィッシュの保護を少しは見習うべきではないですか? イギリスでは、個体数の減少を食い止めるため、本来の生息地以外への移植が行われています。」

C氏「イギリスのお役所は頭が柔軟ですね・・・。東北以南の本州にも、ニホンザリガニの生息に適した場所は沢山あります。明治大正時代に、栃木県日光市の大谷川水系に移されたニホンザリガニが繁殖し、生息していることは皆さんご存じのとおりです。本州に移植して、絶滅のリスクを分散させておくという考えかたも一度検討してみたらよいのではないでしょうか?」

D氏「日光市大谷川水系のニホンザリガニは、那須の御用邸に移植されたニホンザリガニの子孫です。すなわち、皇族・宮内省が行った移植によるものであるわけですが、さすがに○○省のお役人様も皇室・宮内省によるニホンザリガニ移植を非難するような不敬なことはできないでしょう。お役人様が一番気を遣うのはそういった自分達の粗相に関することですから・・・。水産庁が移植したウチダザリガニを目の敵にすることはあってもですね・・・。」

A氏「明治時代、1880年代に、欧化政策の一環として、フランスからレシピが直輸入され、日本でも本場のフランス料理が作られました。レシピに載っているEcrevis(ザリガニ)という単語を初めて見た明治時代の料理人はどう思ったでしょうね。その後、北海道にEcrevisなるものがいると判り、これを使いたいと思った。しかし、現在のような冷蔵・輸送手段のない時代です。そこで東京近辺に生簀を作って、そこに保管・繁殖ということになったのでしょう。」

C氏「東京の某ホテルが、1881年(明治14年)当時のレシピを使って、岩倉具視、井上馨、大隈重信らのセレブに供されたフレンチの晩餐を再現しました。ザリガニのポタージュは、当時はニホンザリガニを使用したようですが、今回の再現では輸入ザリガニを使いました。このように皇室以外もザリガニのフランス料理を食べていたのですから、那須御用邸以外でも、どこか東京近郊で民間によるニホンザリガニの移植・繁殖が行われていた可能性があると思います・・・。ぜひ歴史家に調べてもらいたいですね。その場所が判れば、大谷川のように子孫を見つけることができるかもしれない・・・。」

B氏「鹿鳴館の紳士淑女たちはニホンザリガニなる珍味をフレンチで召し上がったのでしょうが、食べられる部分は非常に小さいと思いますが・・・。それで、欧米列強の外交官たちは、「日本では人間もスモールだが、ザリガニもスモールだな。」なんて思ったかもしれませんね。」

C氏「それが、ニホンザリガニより大きいウチダザリガニの導入の動機となったのかもしれませんね。」

A氏「おお、素晴らしい花火が上がりましたね。そろそろフィナーレでしょうか? 余計な花火が暴発しないうちに、今日はお開きとしましょうか。」

○氏「たーまやー! ざーりやー!」