マロンは2キログラムまで成長することが報告されているが、養殖マロンについては、経済的理由から、もっと小さいサイズで収穫される。水温、栄養、飼育密度などの飼育環境にもよるが、マロンは12ヶ月で60〜150グラムに成長し、24ヶ月で100〜300グラムに成長する。(モリシー1976年a論文、1992年b論文、モリシー他1990年論文) マロンの平均体重、個体体重ともに環境により変わり経済的にも重要であるが、マロンの卸値は一般的に個体のサイズにより左右される。
これまで伝染性の病気が、マロンの養殖場で深刻な問題となったり、消費者に脅威となったりすることはなかった。他の淡水ザリガニ種と同様、マロンの甲羅やエラに小さな生物が付着することがある。これが、販売上の問題となることがあり、また、特にエアレーションがなく、藻の多い池では、水質悪化や成長率悪化の前兆となる。ウエスタン・オーストラリア州では、1990年代終わりにヤビーが、原生生物セラハニアによる病気(コットン・テイル病(綿尾病)又はポルセレイン病(陶磁病))にかかったことが報告されており、マロンの養殖場にセラハニアを寄せ付けないよう警戒が必要である。ザリガニ海外種はザリガニ病病原菌であるアファノミセス・アスタシのキャリアーである可能性があり(モリシー1992年a論文)、オーストラリア原産ザリガニはこれへの耐性を有していないと思われるので、ザリガニ海外種のオーストラリアへの輸入は禁止されている。オーストラリア原産ザリガニを他州からウエスタン・オーストラリア州へ無許可で移入することも禁止されている。
良く設計され管理された池では、マロンの病気に関し大きな問題が生じることはなく、むしろマロン収穫時の取り扱いや出荷の際の不適切さが大きな問題となる。