マロンはシェルター、トラップ、排水口などで収穫される。大きな個体から収穫していくことにより、マーケットへの供給の継続性を保ち、サイズのばらつきを低減し、毎日の餌のインプットを最大化することができる。暑い時期の出荷はリスキーである。マロンのエラが洗浄されることによりマロンの品質を高めることができるので、収穫されたマロンは洗浄のため素早く貯蔵水槽に移す。幸い、マロンは、水から出しても、湿度、低温を保った断熱ボックスを用いれば、生きたまま輸出することができる。
ウエスタン・オーストラリア州における養殖の可能性
マロンは、研究者、養殖業者、投資家の大きな関心を得ている。このため、マロンの基本的な生態や養殖に必要な事項については、良く理解されている。1970年代にマロン養殖が初めて試みられた頃は、この生物についてはあまり知られていなかった。マロン養殖のテクニックについて、ウエスタン・オーストラリア州水産部が研究し公表するとともに、各養殖業者がこれに改良を加えてきた。現在では、成体池に投入するための幼体の供給も一般的に安定している。しかし、商業池における生産性にはバラツキが存在するため、その主な原因を見出すため、研究者が更なる研究を進めている。この研究には、養殖場の調査・分析、商業池への投餌試験、全オスの分析、初期経済性分析などトリードウェル他による研究成果(1991年)をアップデートするための研究が含まれている。更に、(モリシー他1995年b論文における発見に基づき)サイズのバラツキを低減するための飼育についても、研究がなされている。まだマロン用に完璧な栄養をもたらす餌が開発されていないので、これが開発されるまでは、水槽におけるマロンの集約的養殖は良い成果を出せないであろう。